高校二年-春-

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******* 俺等の地域は、4月だろーと桜は未だ咲かない。 下手すりゃあ、入学式さえ雪が降る(因みに俺等はガッツリ降った) 短いとはいえ、春休みの不規則な生活で鈍った身体を引き摺り家を出た。 …が。 直ぐに家に逆戻り。 「さっっみいーっ!」 青空で太陽が出てるとはいえ、夜中に冷えた気温は早々戻るものじゃない。 重装備(上着にマフラー、ニット帽に手袋)で家を出たのに関わらず、何だこの気温は。 この中を俺は歩いて行っていたのか。高1の俺、偉い! 玄関でガチガチ震えて、「あり得ねー」連呼してるとひょっこり顔出したお袋。 「アンタ、早く出ないと遅刻するよ」 この日は親に頼んで送っていってもらった。 さすが俺の、まいまざー!
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