12歳‥

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しんしんと降る雪は 周りの音を消す。 今、この地上には 自分達3人しか いないのではないかと 錯覚さえ覚える。 漆黒の闇の中、 遠くにぽつぽつと見える 街の明かりも幻かも‥ このまま自分達は 幻想の世界に迷い込んで しまうのではないか‥ 異形な者達の 醜く妖しい視線が こちらを見つめているのではないか‥ 身体を震わせながら 徹は、ふとそう思った。
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