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「お姉ちゃん、マーブルとどうやって仲良く出来たの?」
私がそう聞くと、お姉ちゃんは少し考えて笑った。
「マーブルが人間の言葉分かるって、気付いたからかな」
「えー!?お姉ちゃんの言葉しか分からないよ。だって私が話し掛けても無視するし」
「分かってるんだよ、新菜の言葉も。だけど、マーブルは人間が信用出来ないんだよ」
「どうして分かるの?」
お姉ちゃんは優しい表情をして、マーブルの背中を撫でる。
「この子には、人間につけられた傷があるからね。私が初めて出会った時、傷だらけだったんだよ。毛色が変わってるからだろうけど」
今では殆ど治ってるから見えないけどね、とお姉ちゃんは付け足した。
私はマーブルをジッと見る。餌を食べ終えたマーブルは、顔を洗いながら私をチラッと見た。
ガラスのような綺麗な瞳は、凄い迫力があって、小学三年ながらちょっと怖かった。
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