大好きなお姉ちゃん

4/5
前へ
/18ページ
次へ
「お姉ちゃん、マーブルとどうやって仲良く出来たの?」 私がそう聞くと、お姉ちゃんは少し考えて笑った。 「マーブルが人間の言葉分かるって、気付いたからかな」 「えー!?お姉ちゃんの言葉しか分からないよ。だって私が話し掛けても無視するし」 「分かってるんだよ、新菜の言葉も。だけど、マーブルは人間が信用出来ないんだよ」 「どうして分かるの?」 お姉ちゃんは優しい表情をして、マーブルの背中を撫でる。 「この子には、人間につけられた傷があるからね。私が初めて出会った時、傷だらけだったんだよ。毛色が変わってるからだろうけど」 今では殆ど治ってるから見えないけどね、とお姉ちゃんは付け足した。 私はマーブルをジッと見る。餌を食べ終えたマーブルは、顔を洗いながら私をチラッと見た。 ガラスのような綺麗な瞳は、凄い迫力があって、小学三年ながらちょっと怖かった。
/18ページ

最初のコメントを投稿しよう!

13人が本棚に入れています
本棚に追加