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「ねえ、夏希。失恋てツラいんだね。」
「あんたやっと失恋のツラさが分かったわけ?」
放課後、窓際の隅でお互いの失恋の傷を慰めあうあたしと夏希。
夏希は既婚者の彼とお別れを告げ、
あたしはお兄ちゃんに関係ない発言をされ玉砕。
「二人とも、話題が暗いよ、話題が~。」
どんよりした雰囲気の窓際の隅に近づいてきたのはクラスメートの孝弘くん。
合コン以来、すっかり仲良くなり、男友達の中では一番仲が良くなった。
「「ほっといて~」」
あたしと夏希の声がハモる。
「てか、円華も失恋したの?恋してたことすら知らなかったんだけど。」
「まぁ、色々と、ね~…。」
窓の外を見ると、コレから遊びに行くと思われるお兄ちゃんとぴったり寄り添って歩く女の人の姿が眼に入ってしまった。
「ねぇ、孝弘くん。失恋した心を簡単に癒してくれる魔法のようなアイテム知らない?」
「あ~…、やっぱり新しい恋もしくは大量の酒じゃない?」
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