開花

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開花

家までの長い道のりを黙々と少女は歩いた。背負ったランドセルが妙に重たい。 梅雨は明けたというのに、少女は空がどんよりとして見えた。 -急いで帰らねば- 自然と足取りは早くなった。心臓がドキドキしていて、それが更に少女の足を早めていた。 カラッ 「…ただいま」 家に上がり急いで自分の部屋へ行き、ランドセルを机に置いた時、声をかけられた。 「さぁちゃん」
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