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下へ降りると父━━カシウス・ブライトがカップにコーヒーを注いでいた。
「おう、来たか」
カシウスはコーヒーを注ぐ手を一旦止めて二人を見る。
「今日はお父さんが朝ごはん作ったんだ」
そう言いながらエステルが席につこうとする。
「ちょっと待て、エステル」
席につこうとするエステルをカシウスが止めた。
「お前、顔も洗ってないだろう。そんなことじゃ俺のメシは食わせられん」
「あっ…、失礼しました~」
エステルはそそくさと顔を洗いに向かった。
「まったく、我が娘ながらなんともずぼらなことだ」
カシウスは軽くため息をつく。
「フフ…、ああいうところもエステルらしくていいんじゃない?」
ヨシュアがコーヒーを片手に答える。
「しかしだな、あれに女性としての魅力を感じろと言うのが無理な話だろう?」
カシウスがそう言うとヨシュアが微笑んだ。
「他の男性がいなくても、僕がいるから安心して、父さん」
「やれやれ、朝からノろけられたか」
カシウスは破顔した。
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