第一章-とある朝のブライト家-

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† 「お待たせ~」 エステルが階段をパタパタと降りて来た。 服装も寝間着から普段着になっている。 「ようやく来たか、このずぼら娘め」 カシウスが茶化すように言った。 「悪かったわね、ずぼらで。不良オヤジ」 エステルも負けじと言いかえす。 「ほぉ~。親に向かって不良呼ばわりとは言うようになったじゃないか」 「フン、娘をずぼらに育てたのはどこのどちら様でしょうねぇ~」 二人の間に火花が散る。 「はいはい、朝からケンカしないの」 ヨシュアが呆れて言った。 「冷めないうちに食べようよ」 二人はしばらく睨み合っていたが、やがてしぶしぶ席についた。 「それでは、頂こうか」 カシウスが合掌し、エステルとヨシュアも倣う。 『いただきます』 三人は食事を食べ始めた。
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