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ふと小説に影がかかった。
『香坂さん』
かわいらしい声をした、影の主はクラスメートで彼女の目の前に立っていた。
彼女は少しだけ首を傾げてそのクラスメートに聞いた。
『……何?』
『あのね今日、用事があるから日直とトイレ掃除代わって欲しいんだ。いい?』
『別に……』
『ありがとーう』
それだけ言うとクラスメートは走って仲良しグループのとこまで行き、カラオケ誰が参加ー?など話していた。
香坂は断らない。
どうでもいい事だから。
(……今の誰だっけ?)
クラスメートの名前もろくに覚えていない。
とくに興味がない。
『お前いい加減ああいうの断ったら?』
右から声がして、振り向いた。
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