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家に帰って来た時、佳奈は誰が見てもわかるような幸せそうな顔をしていた。
「おかえり、佳奈」
「昊っただいまっ」
俺を抱き抱え、二階へ。
着替えもせず制服のままベットにダイブした。
「昊、あのねっ」
知ってる。
だから
その先の言葉は言わないで。
「私、先輩と付き合うことになったの!!」
――ちくん
…ああ
「屋上で、先輩が付き合おうって!昊のおかげだよ!
だから昊には一番に聞いてもらいたくて…!」
――ちくん
…ああ
「…よかったね、佳奈」
「うんっ!!」
どうしてだろう、佳奈。
どうしてかな。
すごく胸が痛いよ。
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