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「佳奈ちゃん、お待たせ」
「先輩」
付き合ってから初めての日曜日。
佳奈と達也は遊園地に来ていた。
ったく、彼女を待たせるなんて、なんてひどい野郎だ。
「…え…」
達也の動きが止まった。
それはそうだろう。なぜなら、
俺が佳奈の腕の中にいるからな!
はーーっはっはっは!
「…すみません…
その…ついて来ちゃって…」
「ぜ、全然いいよ、大丈夫」
取り繕えてないぞバカ者が。
だが佳奈が気付くはずもなく…
「ほんとですか?よかったです~」
佳奈が笑う。
くそ、かわいい…
「じゃあ、行こうか」
佳奈と達也はチケットを渡して、
俺はフェンスを軽々と乗り越えて、
二人と一匹の不思議なデートが始まった。
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