少女との時間

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やんちゃな性格で、6年生になった今でも授業中に立ち歩いたり、窓ガラスを割ったりする。 すぐに暴力を使って刃向かう奴は力で押さえつけていた。 「知らないよ」 「お前あいつと一緒に暮らしてるんだろ、何で知らないんだよ。毎日一緒なんだろ?」 いやらしい笑い方をしながら冷やかしてくる。 一緒に住んでいるからと言って、どうしてすぐこういう方向に考えるんだろう、と呆れて溜め息を吐く。 「一緒に住んでるからってなんでも知ってるわけじゃない」 毎日一緒なんだろと言うところは触れなかった。 弁解しても余計に絡まるだけだ。 シキの反応がつまらなかったのか、さっさと退散していく東堂と東堂の取り巻き達。 「お前そういう性格だから友達出来ないんだぜ。クラスの女子だって冷たすぎるって言って、寄ってこないだろ」 シキの痛いところをつく翔。シキはクラスでも浮いている存在だった。
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