少年の日々

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3ヶ月前まではシキも翔と同じマンションに住んでいたのだが、マンションの近くの売り家を買い、今は夢のマイホーム生活だ。 玄関の戸を開けてただいまーと言うと、部屋からシキの母、詩織がおかえりなさいと言いながら出てきた。 「あら、翔くんいらっしゃい」 「お邪魔します」 さっきまでよりしおらしくなる翔。 翔の家は、翔が5歳の頃父親が出ていったため、母と翔の二人暮らしだ。 翔の母親は勉強面に対してはなにも言わないが、礼儀作法などはとても厳しかった。 自分の脱いだ靴をキチンと揃え、詩織に挨拶をする翔。
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