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もう一度椅子に座ると、圭介と詩織が正面に座った。
「実はな、父さん来週からこっちにある本社で働くことになったんだ」
突然のことに混乱するシキ、じゃあずっと家にいるんだよねと思わず分かりきった質問をしてしまった。
笑顔でそうよと答える詩織。
また幼い頃のように家族三人での生活が始まる。そう思ったが、
「それでな、父さんの知人の子を一人預かることになったんだ」
「えっ」
思いもよらなかった一言。
詩織は黙ってシキの顔を見ていた。
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