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始章 ネコのちキミ
キミに話さなくちゃいけない真実がある。
それは僕にとっての真実であり、キミにとっての真実だ。
今からここに記すことは、きっとこれを読んでいる今のキミには身に覚えのあるハズのない物語だろう。
だから、今から僕がここに記す物語を、キミは架空のものとしてしか受け取れないかもしれない。
それは、僕がキミだから分かる。
……いや、もしかしたら誰が読んでも架空としか思えない程のありえない物語かもしれない。
だから、信じなくてもいい。だけどせめて憶えていて欲しい。
伝わらなくていい。だけどせめて知っておいて欲しい。
僕とキミが、雨の日に出会った──たった一人の少女のことを……。
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