第三章・その男ランペルティザー

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時は夕刻。 ちらほらと下校を始める高校生を後目に、ルリは公園へ急いでいた。 「ルリさん、このまま真っ直ぐ行くと突き当たりに公園があります。 そこにグリ嬢がいるハズです」 ルリの背中に乗ったバッタ、飛虫皇左衛門(とびむし こうざえもん)がナビゲーションする。 ルリはその言葉に応える様に加速する。 皇左衛門はいきなりの加速で振り落とされそうになったが、なんとかしがみつき体勢を立て直した。 「ルリさん、何故あなたはグリ嬢を助けに行くんですか?」 「言ってる意味が分からねえ」 「あ……えっと、ルリさんにとってグリ嬢は何なのかな、と」 「……ただの下僕」 ルリはそう冷たく言い放つ。 だが頭の中では別の事、グリと初めて会った時の事を思い出していた。
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