第三章・その男ランペルティザー

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そう言ってルリは二匹の間に突撃した。 「おらおらおらぁぁぁぁぁぁぁ!」 「なっ!?」 「っ!?」 蒼鉄にタックルを当てて吹き飛ばす。 ランペルティザーはなんとか避けて、間合いを取った。 「ぐっ……!」 蒼鉄はタックルが聞いたのか動かない。 これによりランペルティザーとルリの一騎打ちの構図が確定した。 「よう、シスコン」 「貴様か……はっ!?」 グリがいない事に気がつき、ランペルティザーは焦りを隠しながら聞いた。 「グリはどこだ……。 教えればそこにあるマタタビと安全の保証をしてやる」 「お前はグリを随分安く見てるんだな、マタタビと私の身の安全程度じゃ足りねぇよ」 「……貴様、なぜいつも邪魔をする?」 「アイツに自由を教える為に」 鋭い眼差しでランペルティザーを見ながら言うルリ。 ランペルティザーは怒りを抑えた様子で、もう一度聞いた。 「これが最後のチャンスだ。 グリの居場所を言え」 「答えはNOだ」
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