第2章

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マコが帰り一人になったローズは金と銀の魔法石を見ながら昔のことを思い出していた。 あれは10年前、マコと森に薬草を取りにいった時の事。 ローズはいつのまにかマコとはぐれ森の奥まで来てしまっていた。 「マコ~どこ~グスッ、どこいっちゃったの~」 泣きながらマコを探していると後ろの草むらでガサッと音がした。 「グスッ、マコ~?」 ローズは音のした草むらへと近付き呼びかけた。 だがそこにいたのは、マコではなくデスグランツという、鷹の羽がはえた真っ赤な虎であった。 デスグランツは食事中のようでまだこっちに気付いていない。 見付からないように、ゆっくり離れていたローズは足元の石に気付かなかった。 「み、みつかりませんように…ってうわぁっ!!」 そしておもいっきり転んでしまった。 その音に気付いたデスグランツがゆっくりこっちを見て近付いてきた。 ローズは無我夢中で逃げた。
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