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「じゃあの。元気でな。腹を出して寝るんじゃないぞ。」
小粋に杖を振りながら道を歩いていくおじいさん。息子さんはその後ろ姿が角を曲がり見えなくなるまで、じっと見つめていました。
…………
「やれやれ、随分遅くなってしまったな。あいつは一人で大丈夫かの…。」
帰りの電車の中でどさっと背もたれに体を預けるおじいさん。大分疲れているようですが、それでも仔猫が心配のようです。
「帰ったら思いっきり撫でてやらないとな……。ん……。」
そうしておじいさんはゆっくりと眠りに落ちていきました。
…………
「……ーん。お客さーん。終点ですよー。起きて下さーい。」
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