第3罠

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4階の廊下では、安堵している生徒で溢れていた。 しかし、それは間違いだった。 「きゃー!!」 その悲鳴は1組の方から聞こえてきた。 だが、その悲鳴は一瞬にして消え去った。 「…何…だよ、あれ…」 8組の廊下にいた山城賢は、信じられない光景を目の当たりにしていた。 1組の方から順に人々が倒れ出した。 それは2組も同様で、次々に3・4・5組…と教室の前にいる人で立っているのは誰一人としていなかった。 「…!!」 そのウェーブのような人倒れの波は、もう8組に迫って来ていた。 それを見た賢は、恐怖で逃げ出してしまった。 すぐ近くの階段から一気に下に降りて行ったのだった。 4階の廊下は、殆どの1年生の死体で埋め尽くされていた。
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