第3罠

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教室のガスは数分で止まり、臭いもすぐに治まった。 これを毒ガスと言った人は、一体何を根拠にそう思ったのだろうか。 そして、悲鳴が聞こえたかと思えば無音になった廊下が気になり、佳奈は扉を開けた。何故か、押さえられていた筈の扉は簡単に開いた。 その瞬間、廊下の様子が目に入った。 「…どうなってんの……」 佳奈は呆然とそう呟いた。 それに釣られ、仁美と隼人も廊下に出た。 「え!?何!?」 仁美も、今回は普通に混乱していた。 「死んでいる」 隼人は冷静に倒れている人の首筋に触れて言った。 「何で!?」 「知らない」 佳奈の問いに隼人が答えられる訳がない。ずっと一緒にいたのだから。 「お、お前ら、生きてたのか!?」 その時、賢が戻って来た。 「あー!!閉じ込めたでしょ!!」 賢の姿を見るなり、佳奈は文句を言った。扉越しに聞こえた声は賢だったのだ。 「何でだよ!!毒ガスだろ!?」 「いや、あれは違う」 「はぁ!?じゃあ、中にいた方が良かったのかよ……」 隼人の言葉に、賢は落胆した。 「何があったの…?」 その佳奈の問いに、賢は先ほどの一部始終を伝えた。 あの、普通ではない恐怖の出来事を……
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