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職員室に入った柳瀬直人・田宮翔は、想像絶する光景に硬直していた。
そこに教師はいたものの、すっかり変わり果てた姿だった。
なんと、体のパーツが全て切り離されていた。まさにバラバラ死体だ。
そんな光景を見て、何も思わない人はいないだろう。
「俺…無理……」
そう言うと、直人は後退りして廊下に座り込んだ。
「……」
翔も、何も言わずに廊下に出て、職員室の扉を閉めた。
「この学校、マジおかしい」
そう言いながら翔も直人の横に座った。
「何で爆発したのに警察が来ない?つーか、何で誰も学校に来ない?」
「…翔……」
質問攻めする翔に、直人は口を挟んだ。
「………吐きそう…」
「悪い」
そう言って、翔は直人の背中を摩った。
柳瀬くん……
そんな直人の姿を遠くから眺めている人物がいた。
それは岡田奈々だった。
奈々は、直人が教室から出て行った時から隠れて着いて来ていたのだ。
だが、直人は全く気付いていなかった。
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