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4階・3階と順に謎の死が襲い、今度は2階だった。
表校舎2階は3年生の教室が並んでいた。
「……」
「嘘でしょ…」
人倒れの波が過ぎ、3年1組の鹿島友里・湊真奈美は廊下に出た。
すると、廊下を埋め尽くす程の人々が倒れていたのだ。
「え…訳わかんない…」
友里はその場に崩れ落ちるように座り込んだ。
真奈美も茫然自失で立ち尽くしていた。
「大丈夫か!?」
その時、隣のクラスである2組の生存者、川辺雄也・一ノ瀬光・真野美香が教室から出て来て、友里と真奈美を発見した。
「何かよくわかんないけど、この学校やばいよ!!」
美香は泣きながら訴えていた。
「早く出よう!!」
雄也はそう促した。いつ何が起きるかもわからない所にいるなど、どうしても耐えられなかった。
「真野」
光は泣いている美香に手を差し延べた。美香はその光の手を強く握り締めた。
2人は今まで単なるクラスメイトだったが、今ではかけがえのない存在に成りつつあった。
そして5人は人と人との間を通り、1階へと降りたのだった。
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