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高田美砂は、出口を求め1階をさ迷っていた。
「何で…」
だが扉や窓は鍵がかかっている訳でもないのに硬く閉ざされ、開く所は存在しなかった。
そしていつの間にか裏校舎も回り、また玄関に戻って来ていた。
「マジふざけんなよ!!」
第2のプレハブ小屋爆発で、美砂は焦りが増していた。
「くそっ!!」
そんな時、ある行動に出た。玄関の扉に体当たりしたのだ。
だが、しっかりした硝子なため全く割れる様子はなかった。
「もう!!」
無理だと諦めた美砂は、今度は窓の方に行き、窓を叩き始めた。
しかし通常ならば揺れる窓も、今はそれさえもなく壁のように頑丈だった。
「何でだよ!!」
美砂は苛立ちながらそう喚いた。
美砂には、もう成す術がなかった。
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