第6罠

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高田美砂が玄関で途方に暮れていると、杉山佳奈・遠藤仁美・木田隼人・山城賢が来た。 佳奈たちは美砂に見向きもしないで玄関の扉に手をかけた。 「無駄」 それを見た美砂は、サラっと言い放った。 「……」 それでも隼人は扉を開けてみたが、やはり開く事はなかった。 「何で!?」 佳奈は絶望感で一杯だった。 「玄関も窓も開かない。うちらここに閉じ込められたんじゃねーの」 美砂はもう開き直っていた。何をしたってどうにもならない事がわかったからだ。 「もう嫌だ!!」 「うるせーよ!!」 佳奈の歎きに、美砂は睨みながらそう言った。 「マジ最悪……」 賢はそう言ってため息をついた。 「やっぱ、みんな死ぬんだよ」 そんな時、仁美が呟いた。 「大袈裟なんだよ」 それでも美砂は面倒そうだった。 「そうでもないと思う」 「あぁ?」 隼人の反発に、美砂は眉を寄せた。 「下手してたら1年はみんな死んでたかもしれない」 あの時全員が廊下に出ていたら生存者はいなかっただろう。 「意味わかんねー」 だが、ずっと1階にいた美砂は上の階で起きた悲劇を知らなかった。
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