第6罠

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そんな会話をしていると、鹿島友里・湊真奈美・川辺雄也・一ノ瀬光・真野美香の5人も来た。 凄く怯えた表情の彼らを見て、隼人は悟った。 「…まさか、1年だけじゃなく2・3年も…?」 「…みんな、死んだのか?」 隼人の言葉に、雄也が答えた。それで、美砂以外はみんな理解した。 同級生だけでなく、殆どの生徒が死んだのだと…… 「だから何言ってんだよ!!」 状況を全く理解出来ない美砂は苛立っていた。 その時だった。 「死ねー!!」 何処からかそう聞こえ、玄関にいた彼らは廊下の方に顔を出した。 すると、猛然と走り迫って来る柳瀬直人・田宮翔の姿が目に入った。 そしてその後から更なる勢いで2人を追い掛けている山下理沙の姿も見受けられた。 「お前ら早く外に出ろ!!」 ただならぬ翔の言葉に、みんなも恐怖を感じ、玄関を離れて校内に逃げ出した。 「何で外に出ないんだよ!!」 走りながら直人が叫んだ。 「開かねーんだよ!!」 走り去る中、美砂が事実を教えた。 「マジかよ!!」 「じゃ!!」 そして、直人と翔よりも早く逃げて行った。 「くそ!!この学校の中で逃げるしかない!!」 2人は玄関を素通りせざるおえなかった。
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