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佳奈と仁美は、隼人と賢とはぐれ、裏校舎2階にいた。
「さっきの何!?」
息を切らしながら、佳奈は仁美に聞いた。
「…こんな所にいたら、嫌でも変になっちゃうよ」
仁美は険しい表情だった。
「もう、疲れちゃった…。悠太の所に行きたいな…」
「もう止めてよ!!」
いつも仁美はネガティブな発言ばかりしているため、佳奈はもう我慢の限界だった。
「あ」
そんな佳奈の言葉も無視し、仁美はある物を発見した。
そして廊下に落ちているそれを手に取った。
「ち、ちょっと、仁美…?」
仁美が手にした物は、包丁だった。
何で廊下に包丁が…!?
佳奈がそんな思いでいると、それは起きた。
「…佳奈」
包丁を持った仁美は、ゆっくりと佳奈の方に振り返った。
その瞬間、仁美は包丁を突き出し、佳奈に迫って来た。
「…!!」
突然の事に佳奈は体が硬直して動けなかった。
そのため、佳奈の腹に包丁が突き刺さった。
「………どうしよ……」
仁美は血の付いた包丁を持ってその場から立ち去った。
死んだ佳奈を残して……
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