第6罠

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裏校舎3階に逃げた隼人と賢は、理科室に隠れていた。 「杉山と遠藤は大丈夫かな…」 2人がいない事に気付いたのは、3階に上がって来た時だった。 賢はいなくなった2人を心配していた。 「一回殺しかけたのは誰だったか?」 隼人は、ガスが投げ込まれた時の事を思い出していた。あの時、扉を押さえていたのは言うまでもなく賢だった。 「だから、あれはしょうがなかったんだって!!」 「ふーん」 そんな賢の言葉にも、隼人は敢えて素っ気なく返した。 そんな会話をしていると、賢はある物を発見した。 「あれ、良い武器があんじゃん!!」 理科室の一つの机の上に、包丁があったのだ。 「ご信用に持っとこうぜ」 賢はそれを取りに行こうとした。 「待て!!」 だが、それを隼人が止めた。 「何でだよ」 「変じゃないか?」 「何が?」 「何で理科室に包丁があるんだ?それも、あんな目立つ所に」 それを指摘され、賢ははっとした。 「誰かが起き忘れたとか?」 「ない」 隼人は、はっきりそう言い放った。
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