第二章

3/9
前へ
/54ページ
次へ
ボクは河原とは違う暖かさが、身体から意識へと移ったのを感じてゆっくりとその目を開けた。 「目を覚ましたよ!母ちゃん」 ボクを拾った男の子は、嬉しそうに声を張り上げながら走っていった。 「捨て猫を簡単に拾ってきちゃ駄目って言ったでしょ…」 母親らしき女の人の声が困惑しながら言った。 「母ちゃん、動物にだって言葉は分かるんだよ。それにあの猫はもう捨て猫じゃないんだから」 「貴正、ちゃんと面倒見れるの?生き物を飼う、命を預かるっていう事は大変な事なの」
/54ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加