第一章

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-寒い… 秋の夜は想像以上に寒い。虫の鳴き声が更に寒さを感覚として実感させている。そんな秋の河原にボクは捨てられていた。幼い記憶とはおぼろげなもので、この時は身が凍るかと思われる程の寒さと、月に雲がかかって光が隙間から見えていることを覚えている。 ボクは五人兄弟の一人として生まれた。それからしばらくお母さんに育てられた後、ボクを除く兄弟は別の家族に貰われていき新しい家族が出来た。でも僕には貰い受ける人がいなかった。それが何故なのかボクには分からなかった。
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