2人が本棚に入れています
本棚に追加
-寒い…
秋の夜は想像以上に寒い。虫の鳴き声が更に寒さを感覚として実感させている。そんな秋の河原にボクは捨てられていた。幼い記憶とはおぼろげなもので、この時は身が凍るかと思われる程の寒さと、月に雲がかかって光が隙間から見えていることを覚えている。
ボクは五人兄弟の一人として生まれた。それからしばらくお母さんに育てられた後、ボクを除く兄弟は別の家族に貰われていき新しい家族が出来た。でも僕には貰い受ける人がいなかった。それが何故なのかボクには分からなかった。
最初のコメントを投稿しよう!