FILE.2【黒稲荷村殺人事件1】

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「怪盗朱狐。朱狐って……まさか、あの朱狐か!!?」  俺は驚いて、思わず大声をあげてしまう。  怪盗・朱狐。  その名が世間に広まって、もう三年になる。日本中、いや世界中に名を轟かせている大怪盗だ。  手口は実に鮮やか、且つ大胆。  わざわざ予告状を送りつけ、警察の手を掻い潜り金品を強奪する。  今まで、数多くの警察が朱狐を捕まえようとしたが、煙のように現場から消えてしまう為、不可能だった。  いつも、朱色の狐の面を被っているので素顔は誰も知らない。
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