FILE.2【黒稲荷村殺人事件1】

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 男なのか?  女なのか?  子供なのか?  大人なのか?  日本人なのか?  それとも、外国人なのか?  それさえも分からない。謎に包まれた怪盗。  朱狐にとって、盗むことは遊びのようにすら思える。  俺は、思わず眼を輝かせてしまう。  探偵といえば、怪盗との闘いは避けられないと感じていたが、その相手が朱狐だなんて……。 「もしかして、ブラックの所にも予告状が届いたのか?」 「そう、警察に届いたの。ブラックパパ……今度こそ朱狐捕まえるつもりみたい、だから黒稲荷村に行くって言ってたわ。レッドパパも行くんでしょ?だって、呼ばれているし……」  レッドパパ。  九の愛称だろう。  確か、九十九も九の事をそう呼んでいた。
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