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「ヘイ、鶴 八七君。事件だ」
さんさんと照りつける太陽が眩しい。
季節は夏、真っ盛り。
真夏のコンクリートジャングルは蒸し風呂のようで、特にこの場所、籠鳥山高校・屋上は別格だ。
何とか影のある場所に移動しながら、俺は薄らと眼を細め両手で顔を仰ぎため息をつく。
「今度は何ですか?うちの行方不明になったミィちゃんを探して、とか……うちのケィちゃんが浮気しているか調べて、とか――どうせそんな事件でしょう?」
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