同居の始まり

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「ちょっと!」 「はっ! はいー?」 「なんですか、その不審な態度は」 急に声をかけられ、あからさまに驚いてしまった。 振り返ると寮監の松子が立っている。 瀧口松子は栄鹿高校の教員で、寮監もやっている。 小太りで厚化粧、やけに丁寧な口調は生徒から嫌われるポイントだ。 「春日さん、その大きなカバン何が入ってるのかしら」 この中にはキャットフードなど猫を飼うための一式が入っていて、おまけにもう一方の通学バックには猫が入っている。 見られたら誤魔化しようがない。
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