ここはどこ?

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でも、わたしを映す“それ”の目(なんだろうな、きっと)は、まるで雨粒みたいにきらきらしてるから、不安なんて少しも感じなかった。 だからわたしは、遠くなってくお気に入りの場所をちらりと見て。 「お父さんお母さん、いってきます」 いつも遊びに行くときみたいにそう言って、小さくしっぽを振った。 「わっ、だからくすぐったいって!」 “それ”が大きく鳴いた。
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