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どれだけゆらゆらしてたんだろう……
いつの間にか寝てしまっていたわたしは、嗅いだ事のない匂いで目を覚ました。
「ん……」
顔を上げて辺りを見回すと、そこは今まで見た事もないような世界だった。
緑もないし、虫もいない。
土のにおいもしなくて、風もない。
そして何より、おひさまのにおいがしない。
「ねぇ……」
ずっとわたしを抱いていた“それ”もいない。
知らないところで一人ぼっち。
わたしは急に怖くなった。
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