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山田視点。
「ん…?」
授業の真っ最中。マナーモードにしてポケットの中に入れていた携帯が震えた。
自分で言うのもなんだが、友達の少ない俺にメールする人間はひどく限られている。
緊急の用事かもしれないと、先生に隠れて携帯を確認すると、差出人は不死原先輩だった。
今日の昼食会は中止だよ~ん(T-T)
本当にごめんね(><)
埋め合わせは必ずするから!!
by拓哉(代筆・不死原)
どうやら拓哉に用事ができてしまったらしい。
一体どんな用事なんだろうって想像してる間に三時間目が終わっていた。
「浩介、田中、空…今日の昼は屋上じゃなくて教室で食べよう? 先輩達用事出来たみたい」
授業が終わるなり集まってきたみんなにそう告げた。
「用事? 珍しいな」
「まぁ、そんなに暇って印象もないけど…」
拓哉と田中がそれぞれそう言う。
でも、空だけはなぜか思い当たることがるのか口を噤んだ。
「空、どうしたんだ?」
「隆夫…その用事、俺は知ってる…」
空は言っていいものかと迷うように目が泳いでいる。
俺達が聞いていいことじゃない気がするけど…。
「BIRDSの一人がリンチされたらしい…。見舞いにでも行ったんじゃないか?…見舞いだけで済ますとは思えないけど…」
「それってどういう意味だよ?」
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