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どれくらいの時間が経っただろう。
気が付くと散髪屋からはかなり離れて、家の近くまで来ていた。
秋雄は
「今日は散々だったな。でも“ちょんまげ”って言ったから、罰ゲームはクリアって事か」と荒い息を整えながら言った。
俺は
「最悪だよ。子供はあんな風になるし、俺は恥をかいたし、もう懲り懲り」と苦笑いしながら言った。
すると秋雄が
「疲れたからジュース飲まないか?罰ゲーム無しで」と笑いながら言った。
気が付けばうるさい蝉の鳴き声は、静かな鈴虫の鳴き声へと変わっていた。
自動販売機で買ったジュースは単純に俺達の喉の渇きを潤し、鈴虫の音色は秋の到来を告げていた…
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