マイペース

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これも春日井遼のせいだとじと目で後ろから彼を見つめると、ふと、気になった。   《猫背なんだ‥。》   体育の授業で彼はボケッとしてるようで運動神経が良い。 マンガにでも出て来るような完璧な男だと思ったけれど数学や英語などの勉強は全然駄目なことがわかった。 それを知ってか、完璧で近寄りがたいと思っていた男子達も遼に絡むようになった。 やっぱり彼も普通、なんだと夕陽は小さく笑う。   「でもさ、勉強ダメなのにどうやってウチの学校に編入出来たのかしらねぇ…って夕陽、あんた…春日井君見て何ニヤけてるのよ」   ふと隣の席の和美…芦屋和美が話しかけて来た。 唯一、あの遼loveな女子たちと一緒に夕陽を嫉妬の目で見なかった…夕陽の幼なじみ。 まぁ勿論、クラスの女子だって本気で夕陽を敵視はしていない。 基本、このクラスは男女隔たりなく仲良しだからだ。   「失礼な!ニヤけてないよ!」   夕陽は慌てて叫ぶ。すると声が大きかったせいか、クラスの皆の視線が夕陽に集中する。
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