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「怖くないよ、大丈夫だから」
でも、この子猫の脚の怪我に比べたら…そう思ったら痛みに耐えることができ、小さな手で手当てをすることができた。
「よし、もう大丈夫だよ」
あたしは微笑んで子猫を安心させた。手当てをしている間、いつの間にか噛んでいた手を離し、大人しくしていてくれた。
それが、あたしのことを信じてくれたと思い‥嬉しかった。
「ワンワン!」
突然後ろから犬の鳴き声が聞こえ―――
「ワン!」
「ん‥」
ペロペロ
「こら、リッキー‥くすぐったいよぉ」
「夕陽ー!遅刻するわよー?」
下の階から母の声が聞こえる。美味しそうな朝食の香り…
「んー………って、遅刻?!」
ガバリと起き上がり、少女―夕陽―は起き上がり時計を見る。
「ち、遅刻だぁーっ!」
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