可笑しな戯曲

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 目を瞑る。  夜のほどよい重さが安心する。  しかし、疲れた。眠たい。  お腹は減っているが、昼食は売店で飲み物以外も食べたことだし、持つから食べなくてもなんとかなるだろう(お腹空いて起きるかもしれないけれど)。  でも、お風呂は入らないといけないんだよなぁ。病院内を結構歩き回ってるから、汗を沢山かいている。免疫力下がっている人がいるから綺麗にしないと、二次感染しちゃうなー。  なんて思っている内に一分経過。もしかするとそれ以上経ってるかも知れないが、それ以下はないので夜に問いてみる。 「夜、どうする?」 「……つ」 「ん?」  聞き返した次の瞬間、噛まれた。鋭い歯が服を貫き地肌にダメージを与える。 「いたたっ……」 「二つだ!」 「はい……どうぞ」 「今日は仰向けで寝ること、明日は僕も病院に連れていくことの二つだ!」 「……病院に猫は無理だよ」  咄嗟につっこんで見るものの、ロボットが自分で物事を考えたらロボットではなくなるだろうことを考慮すると、喋る猫は猫なのだろうか? なんて一瞬考えたが、一瞬で止めた。やはり猫は猫。喋っても猫である。 「バッグの中に入っていけば大丈夫!」
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