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最初、辺りを見回せば、木々に囲まれた森だった。
その森の中、至る所から生物の鳴き声が響き渡っていた。
「モンスターとかいるんだろ?」
森を進み、一分もたたぬ内に、マギはノウェに問う。
「あぁ、そろそろ出るんじゃないかな……って言ったそばからきたぜ!」
そのことばに、すぐさま前を振り向くと、茂みの中から、エメラルドに輝くボーリング玉くらいの大きな虫が二匹飛び出してきた。
「うわっ!?気持ちわるっ!!」
あまりの大きさに跳び退くマギ。
「スカラベか…level.1のモンスターだし…初戦はこいつだな。」
ノウェは腰から双剣を抜き、両手に構えた。
「え?こ、これとかよ!!」
初戦に気色悪い巨大昆虫…マギとしては切りたくないスタートだったが、木刀を構えた。
それを合図にしたかのように、一匹のスカラベが羽根を広げ、空中に飛びはじめた。
「ノウェ!!戦い方は!?」
構えてみたものの、どうすれば良いかわからず、戸惑う。
「基本、攻撃とかのコマンドはない!マギは今、スキルを覚えていないから、普通に切り込めばいいんだよ!」
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