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「お、ドロップが出てる。マギ、拾ってこいよ。」
「ドロップ?」
ノウェが指差す方向を直視すると、スカラベを倒した所に、キラキラと蛍のような小さな光が見えた。
「ドロップってのはアイテムの事だ。魔物とか倒したら、たまにアイテムを落とす。そのアイテムを売ってお金に変えたり、合成なんかで、別の使える道具を作ったりできるんだよ。」
「ふぅん…で、拾うにはどうすれば?」
「光の前に手をかざせば、自然と取り込んでくれる。この取り込みを【ドロップ】って言うんだ。使えるアイテムなら、携帯の【アイテム】から取り出したりできるから。とりあえず、ドロップしてこい。」
「かざせばいいんだな?わかった。」
マギは、小さく光を放つ所に手をかざした。
すると、小さな光は、マギの手のなかに消えていった。
頭の中に、「【スカラベの甲殻】を手に入れた。」と出た。
「……スカラベの甲殻?」
「頭に出ただろ?そんな感じで、敵を倒してアイテムを拾って強くなるのが、このゲームの目的だ。」
長々と話すノウェに、マギはあいづちをうつ。
「さて、じゃ、奥に進むか!」
その言葉を合図に、マギは立ち上がり、ノウェと先へ足を進めた。
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