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携帯が手から消え、右手の平の上で光だす。
よし!!
その光を、ワームの頭めがけて鋭く投げた!
その刹那、マギは体勢を低くし、足を速めた!
光だした物体はやがて、先程ドロップしたスカラベの甲殻になった。
堅い甲殻は、ワームの頭部に命中。
それに反応したワームは、縮めた身体を一気に伸ばし、ゴムの反動のような衝撃に似た攻撃で、甲殻を弾き飛ばした!
そのスキを、マギは逃さなかった!
甲殻を弾き飛ばし、体勢を崩し、さらに目線が甲殻にとらわれたワームの横を素早く抜け、ワームの背後に回り込んだ。
「チェックメイト!」
何故か頭に浮かんだその言葉を吐き、尻尾を足で踏み付けた!
キュイィィィン!!
けたましい叫びをあげ、丸っこい身体をそりあげ硬直した!
そのワームの頭部から、黄色の触角が飛び出していた。
様々なゲームをやり込んだ秋にとって、その触角が弱点だと悟るまでに時間はいらなかった。
そんな事、本能でわかってしまうのだから。
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