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「使ったアイテムなのにドロップになるのか?」
「いや、マギのあの使い方は異例だろう。アイテムの【消費】にカウントされずに、【棄てる】にカウントされたんだろ。」
「あぁ…なるほど。」
という事は…あれはアイテムの効率の良い使い方だろう…。今後の戦闘で駆使していくか…。
「さて…奥に進み……あ。」
そう言いかけ、ノウェは口を止め、携帯を開いた。
「どうした?」
「わりぃ…飯の時間だ。少し落ちるわ。マギはどうする?」
「飯?ここは飯食わなきゃ行けないんか?」
「バーカ、現実の世界でだよ。身体は眠ってる状態だから空腹も感じないし、時間感覚もRealじゃあやふやだが、向こうは既に8時だ。飯食わなきゃ死ぬ。」
「あ、そっか…なんか現実とここ(Real)の区別が付きにくいな…」
「お前、気をつけろよ。そんな感じの病気が今流行ってるから。」
「未帰還者症候群(みきかんしゃしょうこうぐん)だろ?Realと現実の世界の区別があやふやで、Realをオフにしても身体が眠ったままで入院する人が増えてるって。」
「あぁ。それを防止するために、この世界ではハンネで呼ぶように決められてるんだ。」
そっか…達人がノウェにこだわるのはそれか…。
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