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「ゲームの世界でもお節介か?」
少し嫌みっぽく言ってやる。
「お節介…と言うより、一緒に遊ぼって話しだよ。お兄ちゃんだって、一人でレベル上げる気?」
意地悪っぽく返される。
確かに、あのゲームはソロでやってレベルが上がるものでもない…。
猫の手も借りたいほどだが妹に頭を下げてお願いはしたくない。
ここはさりげなく…だな。
「ね?いいでしょ?」
「そんなこと言って…お前、受験生だろ?お前が受ける高校偏差値高いだろ?」
「受験勉強なんてしなくても、楓なら受かるよ。それに、お兄ちゃんだって受験勉強なんてしてなかったじゃん!」
「箸で人を指すな。」
はぁい。と言って、楓は腕を下げる。
たしかに受験勉強なんて1時間もしなかった。
元から頭の出来がいい家系に生まれ、勉強の面で困った事はない。
楓も例外でなはい。
生まれながらに頭は良い。
それでいて友達も多く、顔立ちもよい。
俺みたいに捻くれてるわけでもないので、学校でも人気はあるようだった。
「じゃ、夕飯の後片付けしたら、一緒にやろうね?はい、決まり♪」
一人で納得し、楓は食事に戻った。
「しょうがないなぁ…。」
そんな事をいいながら、俺も食事に戻った。
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