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「お兄ちゃん!お兄ちゃんでしょ?」
それにしても…楓は遅いなぁ…ログインしてるのか?
「お兄ちゃ~~ん?無視ですかぁ~?」
一度、落ちて楓に会うかな…
「お兄ちゃん?」
そうしよう、うん。その方が効率がいいや…。
マギは立ち上がり、大斧の少女に背を向け、駅へと歩きだした。
「………ドライヤー怖いの?」
「うるさいほっとけ!!」
「やっぱりお兄ちゃんじゃん!!」
女の子のPCはニッコリと微笑んだ。
注目カーソルが合わさる。
楓 Level.50
「は?ご、50!?」
「ん?あぁ、楓は結構やり込んでるから♪お兄ちゃんはまだネイキッドなんだ。」
目の前の桁違いのレベルの妹に、俺は度肝を抜かれ、ア然とした。
服装はラフな格好で動きやすそうだった。
燃えるような紅色の瞳が、とても印象に残る。
「しかし…お前、斧なんか使うのか…。重くないかそれ?」
「慣れちゃえば凄く強いよこの武器♪とにかく、【ic】を交換しよ!」
そういい、楓は携帯を取り出した。
「あ、あぁ。じゃ、送ってくれ。」
そう言って俺も携帯を取り出し、携帯のスロットルを回す。
作業はすぐにすみ、フレンドに【楓】が登録された。
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