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レジの前に立つ女性店員が服を丁寧にハンガーから外し、小さくたたんでいく。
「楓さんがこの服を装備しますと防御力が下がりますが…」
店員は確認をするように問う。
「はい。装備するのは彼なので大丈夫です!」
後ろで見ていただけの俺に指を向ける。
「かしこまりました。それなら、ここで装備していきますか?」
「はい!お願いします!」
なんか…俺無しで話が進んでくな…
世話好きの楓に引っ張られっぱなしのマギはそう思った。
「ではマギさん。こちらの方へ。」
「え?あ、はい!」
不意に店員に呼ばれ、なぜ俺の名前を?と思い戸惑ったが、注目カーソルがあることを思い出し、納得する。
「では、この服を全て手に持ってください。そして、武装と言ってください。」
言われた通りに、マギは綺麗にたたまれた服全てを丁寧に受け取る。
「ぶ、武装。」
すると、両手に抱えていた服が光り、まるで憑依するかのようにマギの身体に吸い込まれた。
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