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光に包み込まれていた身体に、購入した服が武装された。
襟立てロングジャケット
ステッチ入りデニム
ロングストール
リストバンド
を装備しました。
頭に直接流れ込む説明文。
いきなり変わった自分の服装を調べる。
襟がしっかりと立った黒いジャケット。
首に巻かれた真っ白の長いストールを手で取ると、この服装に似合わない茶色のリストバンドが裾から顔を出す。
清潔感ある黒のデニムが明らかに洒落込んだ感じで、腰に着いている木刀が露骨に浮いていた。
「なんか…お兄系のファッションだな…」
「私の好みだもん♪カッコイイよ!」
そう言い、楓は腕に抱き着いてきた。
身長が足りないので、腕を上げたらぶら下がりそうだ。
「では楓様…合計で5600円となります。」
「あ、はぁい♪」
楓はマギの腕から離れ、携帯を取り出した。
テーブルの平たい機械に携帯を当てると、すぐに機械音が響いた。
「ありがとうございました。またおこしください。」
レジの女性が楓に頭を下げる。
「会計あれで終わり?早いな…。」
その場で新しい服装のマギは感心する。
「ほとんど携帯がしてくれるもん。お兄ちゃんはその木刀を自分で買ったんじゃないの?」
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