その二

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「ジューリョクとはなんじゃ?」 「重力っていうのは、物体を地面に引っ張る力の事さ」 「ジューリョクとは力なのじゃな」 「そうだ」 大和根が軽く頷く。 「なら、その力とは何なのじゃ? 何故、力が働くと物体は落下せねばならんのじゃ?」 「それは……わからない」 大和根の答えに、ファフの長く艶やかな睫毛がまばたきを繰り返す。 「わからないなら、何の意味もないではないか」 「そんな事はない」
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