告白したら負け

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朝。 窓から差し込む朝日が眩しい。 上半身を起こし大きく伸びをした。 ついでにあくびも。 毎朝私が起きる頃にはお母さんは朝食を作ってくれている。 私は顔を洗い歯を磨いたあとでサラダとベーコンエッグが並んだテーブルに座った。 私が座るとお母さんがご飯をよそって持ってきてくれた。 私がそれを食べ始めるとき、テレビではちょうど毎朝チェックしている占いが始まっていた。 『さあ今日の星座占い、1位は………』 美人なアナウンサーが元気に笑っている。 ちなみに私は水瓶座。 昨日は11位。 『水瓶座です!』 「よっしゃあー!!」 私は思わず立ち上がり両手をあげてガッツポーズをとっていた。 お母さんは奇声をあげる私をまるで珍しい動物を見るかのような目で見ている。 『ラッキーアイテムは赤い服です』 よし。今日は赤の下着にしよう。 私はさっさと朝食を済ませるとわざわざ朝シャンし、とっておきの赤の下着をつけた。 カッターシャツの下から透けて見えるがそんなの関係ねぇ。 せっかく着るのだからこれを利用した色仕掛けで早川くんに近づきたい。 あ、今日体育だ。 早川くんと言わずみんなに見られてしまう。 まぁいいか。 体育の時間に早川くんに近づこう。 制服を着て髪型もいつもより念入りにセットした後、私はフンフンと鼻歌を歌いながら家を出た。
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